学生の方でビルメンテナンス業界へ就活をしようとしても、どんな仕事内容なのかピンと来ないですよね。設備の点検だけやっていれば良いの?文系だとやっぱり受からないの?ネットで年収は低いとみるけどホントなの?とか疑問に思う方は多いのではないでしょうか。
私自身、就活してみてビルメンってどんな設備があるのかもわからなかったですし、大学の就職のサポートセンターみたいなところに相談しましたが、何の役にも立たちませんでした。電気科出身で電気主任技術者の資格を大学の時に取得しており、会社のホームページの新卒サイトでは『電気主任技術者は主に電気設備だけ担当』と書かれていたのをきっかけに応募し内定を貰いましたが、入社したら電気設備だけではなく様々な業務しなくてはいけませんでした。
ビルメンへ就職し実際に働いてみて、自分のようにこんなはずじゃなかっと思えるように、大学卒業後ビルメンで10年以上働いている経験をもとに、入社後どのように働くのか紹介します。もちろんに会社によって内容も違うので参考程度にと思っていただければと思います。
どんな環境で働いていくのかわかれば、面接で〇〇がやりたいとか、色々対策もし易くなりますよね!
≪ビルメン業界とは≫
・何を目的としてビルメンがあるのか
≪入社後の担当業務≫
・高卒、専門卒:設備員
・大卒 理系:設備員 or ビルマネ
・大卒 文系:営業系 or ビルマネ 、清掃員
≪ビルメンの年収≫
・独立系ビルメンではなく、系列系ビルメンを中心に就活すること!!
それではどうぞ!!

ビルメン業界とは?
そもそもビルメンと聞いて思い浮かべるのは、建物の空調や電気設備を点検してる?廊下やトイレの清掃をしてる?建物を巡回している警備?でしょうか。どれが正解というと、、、、全て正解です!!
ビルメンとは、設備・清掃・警備等によって建物を利用する人達が快適に利用できる環境作りや建物の資産価値を守ることです。
例えば、外観が綺麗な建物でも、建物の中が空調が効いていなくて暑い・寒いやコンセントが使用できない、廊下やトイレが汚かったらもうその建物を利用したくないですよね?こういった状況を改善して気持ちよく建物を利用してもらうのがビルメンの仕事です。
入社後の担当業務
学生だと、出身が高卒・専門卒・大卒(理系・文系)がありますが、それぞれのざっくり言うと下記の業務に分かれることが多いです。
※ここに警備員業務もありますが、私が働いたことのあるビルメン会社では警備会社が別だったので割愛しています。
・高卒、専門卒:設備員
・大卒 理系:設備員 or ビルマネ
・大卒 文系:営業、事務関係、ビルマネ
高卒、専門卒
主に設備の点検を行う設備員となります。配属先としては会社によって異なることもありますが、商業施設や病院、学校、オフィスビル等1つの物件に常時勤務をするか複数の雑居ビル等を管理する巡回勤務となります。
≪常時勤務≫
1つの物件に勤務し、その建物の電気設備、空調設備、衛生設備等の日常点検や月次点検等を目視・計測器を使用してのデータ取り等を行います。また、宿直勤務といい24時間勤務も月に数回あります。
≪巡回勤務≫
複数の雑居ビルを担当し、その建物の点検を行う専門業者の手配や実際に建物に行き点検の立ち合いや検針(電気料金等)の数値確認等を行います。この勤務の場合は会社の事務所に出勤し担当する物件を車を使って巡回します。
常時勤務は下記記事に詳細の勤務形態を紹介しています。
大卒 理系
大卒の理系の場合、設備員とビルマネの配属に分かれます。ビルマネに配属される場合も最初に設備で経験を積んでビルマネへということが多いです。設備員となる場合は将来的に設備責任者として経験を積むことになります。
≪設備員≫
設備員は基本的には高卒・専門卒と同じ業務となります。勤務形態としては、宿直勤務という24時間勤務も月に数回あり、土日休みでは無くシフト制になります。
≪ビルマネ≫
ビルマネとは、ビルマネジメントの略で建物のオーナーの代わりに建物の運営・経理・収益等、建物を運営する上で必要な判断を行う。例えば、設備が故障した場合、修理するのに設備員から見積が提出されますが、修理の必要性・見積金額が妥当な金額なのかを判断し、オーナーへ修理の発注の説明したり等を行います。オーナーへの設備に関して説明を求められることもあるので設備で経験を数年間積むことになることが多いです。
勤務形態としては、宿直勤務勤務は無いですが、物件にもよりますが、土日も勤務することもあります。
≪その他≫
また、会社の規模によってことなりますが、建築関係であれば工事担当部署があるのでそこに配属される可能性もあるので会社説明会等でどんな部署があるのかを確認しましょう。
大卒 文系
大卒の文系の場合、営業・事務関係と本社勤務になるか、管理する物件に勤務しビルマネ、,またはビルマネの事務関係を担当することになります。
勤務形態としては、平日勤務で土日休みと一般的な会社と同じです。
ビルメンの年収
ビルメンの年収は300万円ほどと言われております。2020年度に国税庁から発表された日本人の平均年収は432万円なので、平均よりも100万円以上も下回っており、ビルメンは年収が低いと言われているのは間違いないですね。
ただ、私の周りには年収500万円を超える方も多くおり、私自身も20代で年収500万円は超えていました。これは残業が多かったので年収も上がったのもありますが、会社選びが重要なポイントとなります。
独立系ビルメンではなく、系列系ビルメンを中心に就活を行いましょう。年収で100万円以上差が出る場合があるので重要なポイントです。
独立系と系列系とは?
ビルメン会社は≪系列系≫と≪独立系≫に分かれています。
- 系列系ビルメン:親会社が保有している建物を子会社(ビルメン会社)が建物を管理
- 独立系ビルメン:親会社を持たなく、自分たちで仕事を取ってきて建物を管理
系列系は、〇〇ファシリティーズ等といった、〇〇には大手会社の名前が入っているところです。
ちなみにどちらが年収が高いと思いますか?もちろん系列系の方が高いです。
どのくらい年収で差があるかというと、独立系で働いていた職場の人に聞いた話では、独立系は≪残業代がほとんど出ない、昇給もほとんど無い、資格手当も数百円~数千円、選任手当も無い、ボーナスも雀の涙程度≫で年収ベースで100万円以上差が出たと聞きました。
まとめ
ビルメン業界の仕事の目的は、設備・清掃・警備等によって建物を利用する人達が快適に利用できる環境作りや建物の資産価値を守ること
≪入社後の担当業務について≫
- 高卒、専門卒:設備員 【常時勤務:1つの物件を担当、巡回勤務:複数の雑居ビルを担当】
- 大卒 理系:設備員 or ビルマネ 【ビルマネ:オーナーの代わりに建物の運営を行う】
- 大卒 文系:営業、事務関係 【本社勤務、管理する物件に勤務しビルマネの事務関係を担当】
≪年収について≫
- ビルメンの年収は300万円。日本の平均年収は432万円なので年収は低い
- 独立系ビルメンと系列系ビルメンでは年収の差が100万円差が出ることがある
- 系列系ビルメンを中心に就活しよう